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J.S.ミル『自由論』2

自由論(J. S. ミル)レジュメ
2004/3/8
範囲:p1~93

第一章 序説
・論文の主題:「市民的、または社会的自由」(p9)
・自由の意味の変遷
→古代:自由=政治的支配者の圧制に対する擁護⇒権力に対して制限(p10)
→自由の試みの2つの途:?政治的自由または権利=ある種の責任免除を承認させる(統治権は服従)
             ?憲法による抑制の確立(自由を愛するものの主な目的)(p11)
・「選挙による一時的な統治者を求める新たな要求」(p12)
:「統治者をして十分に国民に対して責を負うものたらしめ、国民によって迅速に解任せられうるものたらしめるならば、国民は、統治者に権力を委託し、その権力の公使方法を国民の方から命令しうることになるであろう。」(p12)…前世代のヨーロッパ自由主義
・しかし、「「自治」なるものは、…すなわち、大多数者、または自己を大多数者として認めさせることに成功した人々の意思を意味している。それ故に、人民は人民の一部を圧制しようと欲するかもしれない。」(p14)=「多数者の暴虐」
・「多数者の暴虐」:遥かに深く生活の細部にまで浸透、逃れる方法がより少なくなる⇒「優勢な意見と感情との暴虐に対してもまた、同様の保護を必要とする」(p15)
・社会による統制
→法または世論によって強制されてきた行動および忍耐の規則の発生源
?「合法的または非合法的な自利心」(p18)=欲求と恐怖
⇒「優勢なその階級の階級的利益および階級的優越感」から道徳が発生
 ?「人類の奴隷根性」(p19)=君主や神々への迎合
   ⇒魔術者と異端者を焚殺
 →つまり、社会または或る有力な部分の嗜好と嫌悪が諸々の規則を事実上決定(p20)
・論文の目的:「およそ社会が強制や統制のかたちで個人と関係するしかたを絶対的に支配する資格のあるものとして一つの極めて単純な原理を主張すること」(p24)
 →原理:「人類がその成員のいずれか一人の行動の自由に、個人的にせよ集団的にせよ。干渉することが、むしろ正当な根拠を持つとされる唯一の目的は、自己防衛である」。「また、文明社会のどの成員に対してにせよ、彼の意思に反して権力を行使しても正当とされるための唯一の目的は、墓の成員に及ぶ害の防止にある」。(p24)
 →「単に彼自身だけに関する部分においては、彼の独立は、当然絶対的である。個人は彼自身に対して、すなわち彼自身の肉体と精神とに対しては、その主権者なのである。」
・この所説はあくまで「諸々の能力の成熟している人々にだけ適用」
 →そのため未開人は例外となる
・「他人の利益に関係ある各個人の行動に関してのみは、個人の自発性を外からの統制に服させることを是認すると私は主張する」(p26)
→?他人に有害な行為(それに対する処罰)、?個人が強制的に行わされても正当と言える他人の利益のためになる行為
・社会が「間接的にしか利害関係を持たない活動領域」(p28)
=人間の自由の固有の領域
→3つの前提:?内面的領域、?嗜好および目的追及の自由を必要とする、?各個人のこの自由から、同じ制限の中で、個人相互間の団結の自由が結果として生まれてくる

第二章 思想および言論の自由(p35~)
・意見の発表の統制する強制権:そのものが不法
→意見の発表を沈黙させること=人類(現代、後代の人々)の利益を奪う(p36)

? 権威によって抑圧されようとこころみられている意見が真理の場合(p39~)
・不可謬ではない抑圧者が無謬性を仮定(実践上の判断において誤謬性は軽視されがち)
・反対論:「判断力が誤って使用される恐れがあるからといって、人間は判断力を絶対に使用すべきではないということを、命ぜられるべきか?」(p41)
・回答:「われわれの意見を反駁しまた論破する完全な自由は、まさにわれわれが、行動の諸目的のためにわれわれの意見を真理であると仮定することをゆるす当の条件なのである。」(p43)
・人間は誤りを正すことが出来る⇒人類の間に合理的な意見と合理的な行為とが優勢を示す
⇒「議論がなくてはならない」(p44)
・有用な信念は社会幸福に寄与するので、政府には支持する義務がある、という主張
 →「この考え方は、論争を制限することの当否の問題を、学説が真理であるか否かの問題ではなく、学説が有用であるか否かの問題にしてしまう。」 (p49)
 →有用性もまた議論が必要
・具体的事例での議論:信仰、道徳説(無謬性=恐るべき過失)
 →ソクラテスの例、イエス・キリストの例
→さらにマルクス・アウレリウスの例(社会の瓦解を防ぐつもりで、キリスト教徒である彼自身によってキリスト教徒を迫害した)
・法律による刑罰は、「真理と対立しては結局無力なもの」という主張(p58)
 →人類に新たな真理を与えてくれた「恩人に対する待遇のしかたを弁護する人々は、その恩恵に多くの価値を認めているとか思われない」(p60)
 →迫害は常に成功した。キリスト教も根絶されていたかもしれない。(p61)
・意見に対する刑罰:現在(1859年)でも十分まだ、ありえる
・異端者の沈黙:公平で徹底的な論議が全く存在しなくなる
 →精神的隷従の一般的雰囲気の中では、活発な知力を有する国民は生まれない
 →衝動力が与えられた3つの場合:宗教改革直後、18世紀後半の思想的運動、ゲーテ及びフィヒテの時代(p72)

? 一般に認容されている意見が真理であるが、論及されない場合(p72~)
・議論がないで「懐抱された真理とは、ある真理を表明する言葉に偶然に付着している迷信を更に1つ増加したに過ぎない」。(p74)
・「意見の相違を生じうるようなあらゆる主題においては、真理は相矛盾する二組の理由をあれこれ考え合わせてみることによって定まる」(p75)
・反論:「人類にとっては一般に、哲学者や神学者たちから言い出されないとは限らぬ一切の反対論と賛成論とを知り且つ理解することは必ずしも必要ではない」
→この反論によっても「自由な論議をよしとする主張は断じて弱められない」(p79)
→カトリック教会では、一般世人から反対者の主張を遠ざけている(p80)
・論争が行われないことで、「しばしば意見そのものの意味が忘却される」(p81)
 →信仰での例:諸々の方式のみを記憶したり、信仰に対して無感覚無神経な同意を与えようとしたりする傾向が、ますます進行する。(p83)
 →すべての伝統的教説に当てはまる(p88)
・反論:「人類が一致して或る真理を受け入れるや否や、その真理は人類の心中に滅び去るのであろうか?」
 →そうではないが、「人類の教師たちに、これ〔反対者たちへの説明〕に代わるべきものを提供するように努力して」もらう必要がある。(p90)
 →そのための2つの方法:ソクラテスの弁証法、中世の大学における討論(p91)
 →現代の教育方法はこれらに代わるものをもっていない(p92)

? 相矛盾する学説が、一は真理、他は虚偽であるというのではなく、両者が真理を分有している場合(p94~)
・「一般に認められている意見が単にその一部分を体現しているに過ぎない真理の、その欠けたる部分を補うために、非同調的な意見が必要とされるという場合」(p94)
→ルソーの例、政党の例
・反対論:「公認された原理のうちの若干は半真理以上のものである。例えば、キリスト教の道徳は、道徳問題に関しては完全な真理」(p99)
 →福音書は詳細な点に自己の教訓を限っている
 →また、字義の通りに解釈し得ないことが多い
 →普通にキリスト教道徳と称せられているものは、初期5世紀の間のカトリック教会によって徐々に築きあげられたもの(p100)
 →消極的、受動的(p101)
・「キリストの言葉は真理の一部分を含んでいるに過ぎず、その意図で語られていた」
 →「キリスト教の教義の中にわれわれの行為を導く完全な規則を執拗に発見しようと企てることは、大いなる誤謬」(p103)
・意見の衝突は、派閥心は強められるかもしれないが、「より冷静で無私なる傍観者に対して」は「有益な結果をもたらしうる」(p106)
・議論のまとめ(p107)
・「一切の意見の発表は、その態度が温和であって公平な論議の限界を超えないという条件の下で許さるべき」という意見に対して(p108)
 →罵言、皮肉、人身攻撃などの攻撃は、「防御力に欠いている人々〔少数派〕に対して使用されるときこそ、最も恐るべき」あり、一方の「勢力ある意見を攻撃する側には拒まれている」(p110)
 →「真理と正義のためには、勢力ある意見の側での罵言の濫用を抑制することの方が、反対意見の側の罵言を抑制することよりもはるかに重要」(p111)

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